あなたの頭の中には、あなたのつくった地図がある。
その地図の完成を求めて、あなたは旅を続けていると考えてみて欲しい。
いまのその地図は、未完成にありながら、あなたが一からつくりあげてきたものである。
人生の旅の中、あなたの考えの及ばぬところが出てくるのであれば、その地図を改善できそうな情報を、手に入れなければならない。
「自分の求める地図」とは、どのようなものか。
あなたがいま、「未完成の地図を持っている」と理解していれば、「この地図の間違えているところを知りたい」と望み、その地図を変化させていくことを目標にすると思う。
そうして、道が開けていくことが、あなたの楽しみとなるのである。
「いまの地図の、どこが修正可能なのか?」ということを求めて、あなたは、旅を続けていくだろう。
だが、その「未完成の地図」を、まるで完成形のように考えてしまっていたならば、「この世界は、なんと不可解なのだ!」と嘆くばかりになってしまう。
壁にぶつかり、出口のない場所に何度も突進してしまうような地図のままでは、「楽しくない」と感じていくだろう。
あなたの地図がそこで完成だと判断してしまえば、あなたにとって、その地図が「自分の世界の限界」になるのだということ。
だから、「未完成の地図」を眺めているばかりにならぬよう、「自分の求める地図」を追うようにして欲しい。
すべての人が、あなたとは異なる地図を持っている。
あなたが「自分の地図の、どの部分を修正するべきか」という情報を得たいと考え、それを理解できていそうな人に情報を求めれば、必ずヒントを得ることができるはず。
但し、あなたは常に「自分の地図の、どの部分を、どのように変更すればよいのか」という答えを得るための情報を探すのでなければ、意味がない。
あなたの頭の中にある地図を放り投げて、あなたが「何を手に入れればよいのかわからない」という考えのもとに、「他の地図そのもの」を求めていくのであれば、混乱は増す だろう。
いかに「自分の地図」をより良く修正していくのかを探っていこうとしなければ、他人の「未完成の地図」を、覗き見ているだけになってしまう。
だから、「どうやら自分の地図とは違う、前向きな情報がありそうだ」と思えるところから、情報を得ようとすること。
あなたの頭の中の地図を、どの時点において、どのように気に入ったものに書き換えるのかを決めるのは、あなたである。
その情報に長けている人を観察し、あなたの頭の中の地図と比較し、「どの部分が異なっているのか」をあなたが理解しなければ、「自分の地図」を修正することはできない。
「自分の求める地図」とは、どのようなものか。
まずはそういった、あなたが変化を望んでいるところ を、明らかにすることが大切である。
何を求めているのかさえわからずに、ただ「氾濫する情報を得る」というのではいけない。
「情報というものを、いかに利用するのか」と、考えなければならない。
あなたの考えにはない「素晴らしい情報」を、手に入れようとしなければならない。
あなたが安心したいのなら、「安心している者の情報」を、知ろうとしなければならない。
あなたがそういった情報と経験の中、「あなたの答え」を見つけることによって、その地図が完成されていくのである。
そういうことが理解できてくれば、あなたの地図は、どんどん便利なものになってくるだろう。
どの場所に、どういったよろこびがあるということが明らかになるし、どの場所に、どういった苦しみがあるのかも明らかになる。
そういうことをもっと理解したいと感じ、多くの未開の地へとあなたが足を踏み入れるごとに、その地図が広がっていくことを楽しめるようになってくる。
より良い地図を描くために、あなたにとって必要な情報を取り入れ、旅を続けて欲しいと思う。
「優れた情報源はどこにあるのか」という心の目を開いているのなら、その地図に足りない情報を得られる機会はやってくる。
さらに理解を深めるために、次項にも語ろう。