あなたはこれまで、あなたの「困ったこと」について、どのようにとらえてきただろう?
「いま・ここで・すぐに」解決したいのだということばかりを、考えてはいなかっただろうか。
だとすれば、「困ったことはなくならない」ということを、最も信じているのが、あなたであったのではないだろうか?
「困ったこと」への執着を、放す。
「困ったこと」というのは、たいてい、すぐには解決しない。
なのになぜ、「困ったこと」を「すぐに解決できない」ということに、こだわる必要があるのだろう?
そういうときには、あなたが「できない」と考えている。
あなたが、「難しい」と考えている。
解決することができる人がいるとすれば、それはあなたであるにもかかわらず、「すぐに解決できない」ということに、こだわることしかできていない。
つまり、いま解決しないことが、未来にも解決しないと考え、すべての考えを「不可能」から始めようとしているのは、あなたということになる。
必要なのは、「いま・ここで・すぐに」ではなく、それを「目標」にして進む、という考えをもつことである。
難しいとすることを、「なぜすぐ解決できようか」と考え、しかし「できない」とは考えずに、あなたが「必ず解決したい目標」として掲げてみて欲しい。
解決するのを「目標」として生き始めるならば、何を迷い、嘆くこともなく、進もうとする体勢ができあがる。
但し、「目標」に向かって「それを解決するための何かをしよう」とするのではなく、「目標」を叶えるまでには時間を要すると考え、それまでの間、あなたが「困っていないとするのなら、いましようとすること」を、先におこなっていくことをすすめているのである。
あなたが「困っていること」を解決したいのならば、まず、「困らないのであるのならば、何を望むのか」と考え、あなたがいまできそうなことをやってみようとすること。
「いま、できることを探す」ということは、「困ったこと」への執着を放すということに繋がるし、あなたのメリットを得ようとすることを考えるのだから、悪い気分のまま過ごすということではなくなる。
「目標」を、「困ったことを解決する」とすれば、あなたの「目標」は、それになる。
「困ったこと」は、いつの日にも、解決される可能性をもってそこにある。
だから、いまできることをおこないつつ、「困ったこと」については、事態を良くするための対応をしていくだけでいい。
あなたは、「困ったこと」をいますぐではなく、「私のできる限りのことを進めながら良くしていくこと」だととらえ、努力することになる。
「不可能」だと考えていた物事を、ここですべて「可能」という考えに変えて、前進するということをおこなってみるのだ。
それは、「この愛を見つめながら歩く」という行為を、始めることになる。
まずは、「愛」という基準でものを見ることを忘れないようにし、「困ったこと」への理解というのは、難しいものであると知ること。
難しいのであるならば、いつの日か解決できることを「目標」にするのだということ。
あなたが懇願してやまぬ「目標」が叶うものして考え始めるならば、どんなことにも取り組む価値を見出せるはず。
あなたの人生を、ただ、「困ったことを解決するための旅」として考えることはない。
そんなふうに考えて過ごす日々は、つまらないと思うだろう。
だからこそ、この理論をあなたに説明する意味があるのだ。
あなたが最も必要と考えるべきは、「あなたらしくある」ということである。
さらに理解を深めるために、次項にも語ろう。