悩みや問題について考えているとき、あなたの「気分」は、とても悪いのではないでしょうか。
あなたの「気分」が悪くなっているなら、その考えのまま何かを判断しようとするのは、少し待ってください。
「気分」が悪くなっているときのあなたの考えは、疑う必要があるのです。
その考えには、必ず”ウソ”がある。
自分で自分の考えを疑わなければいけないなんて、難しいですよね。
「どんなときも、自分の考えを信じよう!」と書きたいところですが、もしもあなたの「気分」が悪くなっているならば、「その考えを絶対に信じてはいけない!」と忠告しなければなりません。
この事実を理解することは、とても大切なことなのです。
驚くことに、私たちは「気分」が沈んでいるときほど、問題に関心を寄せて間違った「思考」を続け、その考えが正しいと信じて疑いたくなくなります。
その考えはたいてい歪んでおり、本当は現実的なことではないにもかかわらず、自分の考えていることが間違っていることには、なかなか気づけないのです。
しかしありがたいことに、その「思考」が間違っているということが、あなた自身で確認できる「合図」があります。
それが、「気分が悪くなる」ということです。
低調で不愉快な「気分」は、あなたの「思考」が間違っているという合図です。
私たちは、「思考」することで「気分」を生み出しています。
その「思考」をしたことで、あなたの「気分」が悪くなったなら、その「思考」には必ず”ウソ”があります。
例えば、
「あの人が〇〇をするべきである」とか、
「すべての人は平等になる必要がある」とか、
「自分こそが最も優れた考え方をしている」とか、
「これ以上の知識や方法は見つからない」など、
そこには真実ではないことが、必ず含まれています。
それは、あなたがとても長い間信じてきた”ウソ”であり、これまで役に立つことはなかった習慣です。
あなたは、あなたにとって心地よくないものを見たときにはネガティブに反応し、「気分」が悪くなるようなことを考え続けてしまうという、古くからの習慣をもっているのではないでしょうか。
私たちは、少なからずそういった習慣をもっているものですし、もしかしたら、あなたはそうすることを、誰かに教えられたことがあるのかもしれません。
しかし、実際のところ、あなたには嫌なことに集中する必要も、不愉快なことに心を奪われる必要もありません。
その事実を理解するとき、あなたの「気分」が悪くなるような状況から逃れられないと信じている自分の「思考」の中の”ウソ”を、簡単に見破ることができるようになるのです。
あなたはこれから「いい気分」になれる方法を知り、「いい気分」になる練習をしようとしています。
なぜなら、そうすることにより、あなたの本当の望みに向かうことができるようになるからです。
あなたの「気分」が悪くなったとき、あなたはすぐにその「思考」について、本当は価値のないものであると判断しなければなりません。
難しいと感じるでしょうか?
あなたの「思考」が間違っているのだということが、信じられないでしょうか?
では次項で、あなたの「思考」のどこに”ウソ”があるのか、発見してみましょう。
「思考」が間違っていると証明することに時間を費やす必要はありませんが、あなたの「気分」が悪いとき、一つでも「思考」の中に”ウソ”を発見してみれば、嫌なことを信じるのをやめることが、よりスムーズにできるようになるでしょう。