あなたが「いい気分になれそうなことをしよう」と心に決めたとしても、多くの場合、あなたの「ネガティブな思考」を制御することは、とても難しいと感じることでしょう。
「ネガティブな思考」は、そのものが有害であり、あなたから「いい気分」を奪い去ってしまい、心も身体も痛めつけてゆく結果をつくり出してしまいます。
(「気分」が悪いときの頭の中 参照)
この「ネガティブな思考」を膨らませているのはあなたであり、そこからあなたを解放し、救い出してあげることができるのも、あなただけなのです。
頭の中の「戦争」を、仲裁しよう。
あなたが「ネガティブな思考」に翻弄されている自分に気づいたとき、いったいどうすれば、うまくこの「思考」に無関心になり、「いい気分」になれる頭の中 の状態に促してあげることができるようになるのでしょうか。
不要であるはずの「ネガティブな思考」が膨らんでいくのを、なかなか止められないと感じるときには、ぜひ、試していただきたい方法があります。
それは、「自分自身にお願いする」ということ。
「これ以上、ネガティブな思考を続けることによって、自分自身を苦しめ、傷つけることをやめて欲しい」ということを、あなたが、あなた自身に向かって、真剣にお願いしてみて欲しいのです。
そんなことは、滑稽だと思えるでしょうか。
あなたが「ネガティブな思考」にとらわれるときには、自分自身の「思考」を、コントロールできなくなります。
それなのに、「自分自身にお願いする」ということを、馬鹿げていると思うでしょうか?
あなたの目の前で、他人の二人がののしり合い、ひどく傷つけ合っているような光景を、思い浮かべてみてください。
あなたは、二人が興奮して、怒ったり、非難したり、罵倒したりする様子を見るに耐えず、そうすることを「やめて欲しい」または「やめさせたい」と考えるのではないでしょうか。
実に同じようなことを、あなたは「ネガティブな思考」をおこなっている最中に、自分の頭の中で繰り広げています。
人のケンカに割って入ることはお薦めできませんが、自分の「思考」の中の争いごとは、放っておかずに、なんとかしてあげてください。
その揉め事に気づくことができるのは、あなただけなのです。
あなたのするべきことは、怒りや、恐怖や、困ったことに苦しみ、葛藤しているあなたの「思考」に割って入り、頭の中の「戦争」を仲裁すること。
他ならぬ、あなたの頼みなら、それが叶います。
あなたにしか、できないことなのです。
あなたの「思考」が、いつものようにネガティブな方向に向かいそうな気配を感じたら、すぐに、「ちょっと待った。もう、このような嫌な考えを繰り返すのをやめてください。」と、お願いしてください。
「嫌な気持ちにさせるようなことではなく、いい気分になれるようなことを考えさせて欲しい。」と、頭の中で、自分に語りかけてみてください。
できれば、鏡の前に立って、そうしてみましょう。
これを試してみると、いくら「考えないようにしよう」と努力してもダメだった、あらゆる「ネガティブな思考」が、不思議なことにピタリと止まるようになります。
その理由のひとつは、あなたが、自分自身に「お願いしよう」とする「思考」と同時には、「ネガティブな思考」を続けることができなくなるため。
そしてもうひとつ、これが重要なのですが、
「あなた自身、たっての望みがそれである」というまぎれもない事実が、素直に「思考」の中に入り込むため、あなたの心を、きちんと納得させることができるからです。
「ネガティブな思考」を続けることはそこで終了し、本当におこないたいことを、おこない始めてくれるよう、自分自身にお願いしてみてください。
次項で詳しく説明していきましょう。