あなたは、自分の心の奥から生まれてくる「感情」について、どのように理解しているでしょうか。
「感情」は自然に沸き起こり、あなたに何かを伝えようとしています。
あなたが「いい気分」になれないときには、言うことをきかない「思考」に焦点をあてるのではなく、あなたの「感情」に焦点をあてるようにしてみましょう。
「感情」は、何を訴えている?
さて、「気分」が良いときの頭の中や、「気分」が悪いときの頭の中の項目で学んだこと・図解したイラストを、覚えているでしょうか?
下の図を見てください。
「感情」は、「思考」とは別の場所にあります。
「思考」はあなたの頭の中に、「感情」は心臓のまわりの辺りにあると、イメージしてみてください。
あなたが「感情」に注目するためには、「思考」に注目していることを、やめなければならないでしょう。
目を閉じて、あなたの「感情」をじっくりと味わってみてください。
あなたの「感情」が、あなたに何を訴えようとしているのか、耳を傾けてみましょう。
「思考」に焦点をあてているとき、あなたの目は「外」を見ています。
あなたの悩みや問題について、外的なものが原因であると考えてしまうのは、このためです。
外的なもの、つまり事実上「あなたがコントロールできないこと」について、「コントロールしなければ問題は解決できない」と考えているために、解決不可能のジレンマに陥ります。
一方、「感情」に焦点をあてようとするとき、あなたの目は「内」に向かいます。
つまりあなたは、そのときにはじめて、「あなたが唯一コントロールできる自分という存在」に出会うのです。
否定的な「感情」を眺めてみれば、あなたがとても傷ついていたり、悲しんでいたりすることに気づくでしょう。
そこに、あなたが「本当に望んでいること」が見つかるはずです。
あなたの心の内側に、あなたにとって、とても大切な望みがあるのだということに気づいてください。
あなたの「感情」が乱れるとき、それは、誰か他の人や、何か特定のものが原因となって、あなたの幸せが破壊されているのではありません。
あなたがネガティブな「感情」を覚えるときにはいつでも、あなたが「望んでいないこと」を理解できる重要なヒントがそこにあり、あなたが「望んでいること」を理解できる大切なチャンスがそこにあるのです。
いま、このときから、とても大切なことを始めてみましょう。
あなたがどう感じているのかということを何よりも大切に考え、「望んでいること」をしようとし、一日のうちに「いい気分」でいられる時間を、増やしていくということです。
そのためには、常に「感情」に注意を払い、人生を楽しもうとする姿勢が必要になります。
あなたが「いい気分」になれることをしようとし、「いい気分」になれないことについては、「いまは考えない」という選択が必要なときもあるということを理解してください。
次項で説明していきましょう。