あなたがネガティブを感じてしまったときには、あなた自身に、こう言ってあげましょう。
「いや、いまのあなたの状況が、悪いと判断するのはどうかと思うよ。」
ネガティブを感じたときには、常に、自分自身への「言葉がけ」をして、自分がうまく行動できる状態に、戻してあげてください。
ちゃんと、自分を励ましてあげよう。
鏡に向かって、自分自身に優しい「言葉がけ」をしたことがありますか?
あなたはもしかしたら、自分自身をとても厳しく評価していませんか?
あなたは、誰かに優しくしてもらったり、励ましてもらったりする必要があるのではありません。
あなた自身が自分に優しく接し、励ましてあげることが大切なのです。
あなたが誰かに言って欲しい言葉を、まずは自分が、自分自身に言ってあげるということを、惜しまないでください。
そして、あなたが日々の生活の中で、つらくなったときに、ぜひ試していただきたいことがあります。
それは、ネガティブを感じた瞬間に「もう一人の自分」を登場させる、というテクニックです。
このテクニックは、「自分」を客観的に眺めることにより、ネガティブな「思考」や不愉快な状況がエスカレートすることを、止めることを目的として使用します。
その方法を、ご紹介しましょう。
あなたがネガティブな状況に置かれたと感じたとき、すぐさまイメージの中で、自分から幽体離脱のように抜け出した「もう一人の自分」を登場させてみましょう。
「もう一人の自分」はあなたから抜け出して自由に宙を舞い、解放感を味わいながら、あなたの斜め上空に位置し、「自分」と周りの状況をぐるりと見渡しました。
「もう一人の自分」はそのとき、落ち着いた心をもち、物事を冷静に判断できる、誰よりも有利な場所にいます。
「もう一人の自分」なら、「自分」の現状を客観的に判断できます。
「もう一人の自分」なら、困っている「自分」を、助けてあげることができるはずです。
「もう一人の自分」でなければ、そうすることができないのです。
さあ、落ち着いた心で、そこにいる「自分」にかける言葉を、探してみましょう。
困っている「自分」はいま、現状を悪いものとしてとらえています。
嫌なことに焦点をあて、「いい気分」になることを忘れています。
「もう一人の自分」であるあなたは、現状を必ずしも悪いものだと、とらえるべきではないということを教えてあげましょう。
嫌なことから焦点をはずさせ、「いい気分」へと転換させるのです。
あなたが見たところ、「自分」はとてもよくがんばっていると思うならば、そのことを伝えてあげましょう。
良いと思える側面があれば、そのことを教えてあげましょう。
いまおこなっていることを、一旦やめることを薦めたほうがいいですか?
「自分」が誰か他の人と対峙している場合には、冷静になるように伝え、どうすることがベストだと思うのかを「自分」に教えてあげましょう。
相手に責められているような場合には、相手がネガティブである理由は「自分」にあるのではないということをしっかりと念押しして、できるだけ早くその場を離れるようにと伝えることにしましょう。
「自分」が落ち込んでいる場合には、あなたが、無条件に「自分」を愛しているということを伝えてあげましょう。
どんなことがあっても、なんとしても、あなたが「自分」を愛し、「自分」を信じ、救い、守ってあげると約束してあげましょう。
まるで貴族か王族のように「自分」を敬い、大切に扱ってください。
そして、あなたこそが「自分」の本当の気持ちを理解しているのだと伝え、慰めてあげましょう。
「自分」が、少しでも楽になれる言葉をかけてあげてください。
「自分」のことを第一に心配し、「いい気分」になれそうな考え方や方法を、探してあげましょう。
さてこのように、ネガティブを感じてしまった瞬間に、自分自身への「言葉がけ」をすることが自然にできるようになれば、1日のうちに「いい気分」でいられる時間が格段に長くなります。
あなたは、そうしてネガティブを感じてしまった「自分」を励ましてあげればいいのであって、ネガティブを感じてしまうこと自体を、やめなければならないと考える必要はありません。
そのネガティブな「感情」は、きちんと認めてあげる必要があるのです。
次項で詳しく説明していきましょう。