あなたができることは、「いまできること」しかありません。
それなのに、「いまできないこと」を考えて、苦しんでいてはいけません。
あなたが「いま何ができるのか」というところをきちんととらえずして、あなたが見る夢を、叶えられることはないのです。
できることを、やりながら考えていく。
「いまできること」を始めるということは、「いま考えても仕方ないことについて、考えるのはやめる」ということです。
あれこれ考えているよりも、「いまできることを、するしかない」というふうに考え始めてみませんか?
「いまできること」というのは、探してみれば案外、たくさんあるものです。
ただ、「自分にできることはどんなことだろう」と考えながら、自分にとって面白くないようなことばかりを考えている・・・ということのないよう、気をつけてください。
人は、何かをおこなおうとするとき、「後になって困らないようにすること」を考え、「後から考えて最善だったと思えそうなこと」から始めようとする傾向があります。
しかし、「後で困らないように」と考えて取り掛かるということは、「望んでいないこと」を想定した人生設計に基づいておこなうということになります。
そんなとき、あなたはまさに「望んでいること」ではなく「望んでいないこと」を始めようとしている、ということに気づいていない可能性があるのです。
始めようとしているのが「望んでいること」であるのか「望んでいないこと」であるのかを知りたいならば、
『自分はいま、「望んでいること」をしようとするよろこびを、感じているだろうか?』
ということを、確認してみてください。
「いまできること」を始めるということは、あなたが望んでいるところに向かおうとするということであり、あなたがそれを信じてやってみるということです。
やりたくもないことを、「そうするべきではないか」と考えておこなうことを、おすすめしているのではありません。
あなたにおすすめしていることは、「問題を解決するために必要だと思える行動」ではなく、「あなたの目標に向かうための行動」です。
あなたが幸せならば(その問題がないとすれば)、いま、何をするのでしょう。
あなたが夢見るなら、いま、何を始めるのでしょう?
いまあなたがただ、楽しくできることをやろうとすることが、「いまできること」を始めるということです。
問題が解決するまで後回しにしようとしていたような「うれしいこと」を、いま始めてみることにしましょう。
あなたが目標とする地におもむくことだけを考え始めたとき、自分にとって正解と思える方向性を、探ることができると気づくはずです。
未来にできることが何であるのかということは、あなたが「いまできること」をやりながら、やっているうちに理解していくことができるのではないでしょうか。
つまり、じっくりと考えに考え、慎重になって「思考」をこねくりまわすのはやめて、とにかくできることをやりながら考えていく、というスタンスをおすすめしたいのです。
あなたがおこなうべきことは、目標とするところに向かうために、「いまできること」をすぐに始めてしまうということ。
そして、あなたの現在の不愉快な「思考」への反応を、まったく違うものに変えていこうとすることです。
次項で詳しく説明していきましょう。