あなたが何かを思案するとき・提案するとき・考案するとき、あなたはそれを実現させたいとして、そうすると思います。
「考える」ということは、「それを呼ぶ」ということに等しいですね。
だとすれば、実現させたくないような未来を想像することは、できるだけ避けるべきです。
あなたが考え、信じることが実現し、必ず「成功」するのだとすれば、あなたはこれから、何を考えようとするでしょうか?
もしかして、思い違いをしていませんか?
あなたが考えたことを実現させるためには、あなたの考えたことが実現できることを信じ、そこに至るまでの道のりを探ることから始めなければなりません。
あなたが「実現できそうもない」と、日々考えているようなことが、ある日勝手に実現すると思いますか?
自信があるのかないのかということはさておき、最初の取り掛かりの部分は必ず、あなたが、あなたにとっての「成功」を信じて努力するところから始めるしかないのです。
あなたがいま、あなたにとっての「成功」を信じるならば、何をおこなうでしょうか。
あなたはその答えによって、現在のあなたが「成功」を見つめようとしているのか、「失敗」を見つめようとしているのか、ということを理解することができるでしょう。
まず、「成功」を信じなければ、「成功」は始まりません。
「失敗しよう」とすることを目標に、何かをおこなう人はあまりいません。
なぜなら、「失敗」を恐れる人は、「何もしない」という結論を出すからです。
あなたは、「成功」を見つめている人でしょうか?
そうであれば、すでにふさわしい行動をとり始めていることでしょう。
しかし、あなたが「失敗」を見つめている人ならば、行動するエネルギーを失い、あなたが生きているという実感さえ失いかけていることでしょう。
何かを「起こす」ためには、ちゃんと「成功」を見つめなければならない。
そこにしか、開ける道はありません。
なのに、「失敗」をするのが嫌で何もできないと思っている人は、ある思い違いをしています。
「失敗」というのが、「成功」の反対方向にあるのだと勘違いしているため、「この方向に進むべきなのかどうか」というようなことばかり考えて、動けなくなっているのです。
「成功した人」というのは、「失敗をしたことがない人」ではありません。
むしろ、何度も失敗してから成功にたどり着くのが、普通ではないでしょうか。
だとすれば、「失敗」を恐れる必要は、本当にあるのでしょうか?
「何度失敗したとしても、成功を見つめてやってみよう」と思えないのは、なぜでしょう。
最初から、失敗なしに、すべてを成功させることが、あなたにとって大切なのでしょうか?
「失敗」というのは、もしかしたら、「成功」の少し手前にある状態 のことを言うのではないかと、考えてみてください。
だとすれば、「成功」と「失敗」は対極にあるのではなく、「失敗」の延長線上に「成功」の可能性があるということになりますよね。
あなたがもしも「失敗」を見つめていたとするならば、これから反対方向に向き直し、とんでもないことをしていく必要があるのではなく、あなたが見ているよりも、もう少し遠くを眺める必要があるということではないのでしょうか。
そんなふうに、思い違いや、勘違いをしていたために、前に進むことができていないということはありませんか?
いつも自分の見つめているところが、「失敗」の地点までの距離で止まっているのではないだろうかと、注意深く自分を観察してみてください。
あなたが「いい気分」になれないときには、物事を理論正しくとらえることができていないのかもしれないということをよく自覚し、すべてを『ひっくり返してみる』必要があるのです。
次項で詳しく説明していきましょう。