ネガティブな感情に居場所を与える

いい気分ドットコムの秋元ユキ(@yuki_i_kibun)です。まずはYouTubeLINE会員に登録♪

「いい気分」になりたい、楽になりたい、と考えながら、実際にはなんだかどんどん苦しくなっている、ということはありませんか?

自分が「望んでいること」に関心を向けていたい、と願いながら、実際にはなぜか「望まないこと」にばかり気をとられてはいませんか?

 

どうして、そんなふうになってしまうのでしょう。

それはあなたが、あなたのネガティブな「感情」のことを、無視しようとしたり、自分の中から追い出そうとしたりするからなのです。

 

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ネガティブな「感情」ほど、認めてあげよう。

ネガティブな感情に苦しむということは、すべての人にとって、めずらしいことではありません。

前回までに学んだように「自分の状況を悪くとらえない」ということが、とてもできそうにないような、辛い(つらい)場面もあるでしょう。

 

そういったときには無理に、ネガティブを感じてしまうことを、やめなければならないと考える必要などありません。

むしろ、そういった「感情」ほど、あなた自身がきちんと理解し、認めてあげようとしなければ、楽にはなれないはずです。

 

「思考」は注目すると、大きくなるとご説明したのを、覚えているでしょうか?
「気分」が悪いときの頭の中 参照)

「思考」とは反対に、「感情」は、無視されると自分の存在を頻繁にアピールしようと試みるようになり、追い出そうとされると、巨大化して声を張り上げるようになります。

あなたの「感情」は、それがどんなものであっても注目し、気づいてやり、そこに居ることを許し、認めてあげることにより、小さくしていくことができるのです。

 

カウンセリングの大家、カール・ロジャーズを解する諸富祥彦は、
著書『生きるのがつらい「一億総うつ時代」の心理学』の中で、以下のように語っています。

否定的な気持ちを乗り越えようとか、それを打ち消そう、ポジティブな気持ちに変えていこうと自分に無理強いしてしまうと、ネガティブな感情はいっそう強くなり、かえってつらい状況に追い込まれていってしまいます。

つらさは乗り越えなくてはならないものとは限りません。
むしろ、「つらさをつらさとして、そのまま受け入れていく」ことが大切なのです。ネガティブな気持ちを、そのまま「あぁ、自分の中にはそういう気持ちがあるんだなあ」と受けとめていくことが、何より大事な一歩となります。そのもっともベーシックな姿勢は、自分の内側のどんな感情でもそのまま「認めていくこと」です。自分の内側のどんな感情であれ(喜びであれ、無気力であれ、憎しみであれ、死にたい気持ちであれ)価値評価を一切交えず、ただありのままにその存在を認めていくこと。
「私の中の”死にたい気持ち”さん。私はあなたがそこにいるのを知っていますよ。あなたの声を聴いていますよ」といった姿勢で自分自身で積極的にそれを認め、その言い分に耳を傾けていくならば、まず小さな、しかし確実な変化をもたらしてくれることが多いのです。これをくり返し行っていると、自分の内側のあらゆる感情と距離がとれるようになってきます。そしてこのようにして認めてもらえると、つらい気持ちや怒りといったネガティブな感情は徐々に小さくなっていきます。

つらくて仕方がないという人の人生が変わるのは、「この問題は解決しないかもしれない。でもこれを受け入れていくしかない」と事実を事実として、そのまま受け入れることができるようになったときではないでしょうか。

 

著書の中ではさらに、

●つらさや弱さの存在を認め、それに居場所を与え、言い分を聴いていくこと。
●自分の内側のさまざまな心の動きを少し距離を置いて「観照」していくこと。
●自分の身を危険から守るためにも、弱音を吐けること。助けを求められること。
●「矛盾した気持ち」や「自分の考えに対する批判的な気持ち」がわいてきても、どちらも自分の中でわきあがってくる本当の気持ちだ、と認めていくこと。

などが、提案されています。

 

あなたの中で生まれた「感情」は、その瞬間に、それがどんなものであっても、あなたの大切な一部になると考えてみましょう。

あなたが良い「感情」だけを感じていたいと願い、悪い「感情」を毛嫌いしたり、追い払おうとしたりすることは、自分で自分の一部を切り離そうとする行為なのですから、さらに苦しくなってしまうのも無理はありません。

 

あなたがネガティブを感じたときには、すぐにその「感情」の1つ1つを、まるで意思をもった存在のようにとらえ、そこに居るのをきちんと認めてみてください。

ポイントは、「価値評価を一切交えない」ということです。

 

その「感情」について、あなたが「良いとは思えない」「こんなのはダメだ」という厳しい判断をするのではなく、あるがままに認めてから、徐々に手放していこうとすることが大切 なのです。

あなたはそれを繰り返すうちに、それが「自分の気持ちを大事にする」ということであり、あなたが唯一楽になっていく方法であるということを、理解することができるでしょう。

 

そして、その先にあるものを、ちゃんと見つめることが大切です。

次項で詳しく説明していきましょう。

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