あなたが自分の「目標」をもたないまま日々を過ごすことは、目的地がどこにあるのかがわからないまま旅を続けようとするようなもので、よろこびよりも不安や疑問を感じてしまうのが当然のことでしょう。
あなたの「現状」について何かが気に入らないと感じるときには、あなたの「目標」は何かということについて、よく考えてみてください。
あなたの「目標」を、どこに置くのか?
あなたが辛い(つらい)悩みや問題を抱えてしまったとき・誰かとネガティブなやりとりを始めてしまったときなどには、このことについて、よく思い出してみてください。
あなたは、あなたをいま一番悩ませている問題について、未来の状態がいったいどのようであれば、あなたが本当に安心して「いい気分」でいられるのだろうか、ということを冷静に判断する必要があります。
「目標」を定めること自体に悩んでしまっては元も子もありませんので、それは暫定的なものでかまいません。
あなたの心のネガティブを払拭していくにあたり、あなたにとって最も大切な、自分に対する質問は、「私はいったいどうなりたいのだろう?」というものです。
例を挙げてみましょう。
あなたはいま、現在の仕事場に不満があるとします。
あなたは、あなたの現在の仕事場について、どこがどのように不満であり、あなたにとってどうして問題であるのかということについては、すでに十分な理解をもっているはずです。
あなたは、この問題を解決するためには、現在の状況や、他人の考えや態度が変化してくれない限りどうにもならないことだと考えてしまうかもしれません。
そのようなネガティブな「思考」に陥ったあなたは、周りの人間に対して自分の不満をアピールしようとしたり、なんとか我慢しようとしたり、あきらめるべきだと自分に言い聞かせたり、「いい気分」になれる方法が見つけられないと嘆いたりすることになるでしょう。
しかし、必要なのはそういったことではありません。
あなたに必要なのは、あなたがこの問題を解決するための「目標」を確認することです。
そこで、あなたがその問題から解放されて、最も楽になれそうな内容を、リラックスして考えてみることにしましょう。
「現在の仕事場に不満がある」という例の場合では、以下のような案があるでしょう。
1.いまの仕事を辞める。
2.いまの仕事場で能力を発揮し、認めてもらう。
3.違う仕事場に移って能力を発揮し、認めてもらう。
4.自分に足りないもの・うまくいかない理由を理解し改善する。
5.この問題を保留にして、いまやるべき仕事を片づける。
6.仕事場ではなく、プライベートを充実させる。
7.いまの仕事をしながら、副業を始める。
8.いまの仕事場において、自分が不満だと思うこと自体をやめる。
―――あなたの目標とするべきことが、なんとなく見えてきたでしょうか?
それでは、今後はあなたが「目標」を達成するためのことを、一生懸命おこなうことにしましょう。
このときの考え方は、あなたの「目標」が決定していなかったときとは、まるで違ったものになるはずです。
これからあなたがおこなうことはすべて、あなたの「目標」を達成するための1歩に変わるのです。
但し、「目標」を決定した後は、以下についても、よく覚えておくようにしましょう。
●あなたの「目標」は、あなたの意思で、いつどのように変えてもかまわない。
●あなたの「目標」について、他の誰かに説明する必要はない。
●あなたは「目標」を達成しても、また新たな「目標」を定めていくことになる。
●日々の先行的な目標が「いい気分でいること」だけは、決して変化させない。
さて、「目標」を達成することへの楽しみが理解できたなら、そこに到達するための効率的な方法について考えてみることにしましょう。
次項で詳しく説明していきます。